遺品整理と相続:実家の片づけをスムーズに進めるためのポイント2025.01.30
相続に伴う遺品整理や実家の片付けは、多くの方にとって慣れない作業であり、感情的な負担や手間が大きいと感じることも少なくありません。
忙しさや費用面の不安などが重なると、どこから手をつけるべきか迷うこともあります。
本記事では、遺品整理を進めるうえで押さえておきたいポイントや、不安を和らげながら進めるためのコツをわかりやすくお伝えします。
実家の片付け・遺品整理は誰がする?
遺品整理や実家の片付けは、相続人が中心となって進めるのが一般的です。
遺品の管理や整理は、法律上、相続人の役割とされていて、財産の確認や分配の準備をするためにも大切な作業になります。
また、遺品の中には手続きに必要な書類が含まれることもあり、丁寧に進めることが求められます。
なぜ相続人が遺品整理をするのが基本なのか
遺品整理は、亡くなった方の大切な品々や財産を整理し、相続人がきちんと引き継ぐための大事な作業です。
法律では、故人が遺したものすべてが相続人に引き継がれる財産とみなされ、遺品の管理や整理は相続人が責任を持つべきとされています。
遺品には、現金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれているため、全てを確認するようにしましょう。
また、遺品整理を通して故人の意志や遺産の全体像を把握できるので、後々のトラブルを防ぐことにもつながります。
上記の理由から、遺品整理は基本的に相続人が中心となって進めるのが良いとされています。
相続人以外が整理を手伝う場合の注意点
遺品整理を相続人以外の方が手伝う場合は、事前に相続人全員の合意を得ておくことが大切です。
遺品の中には、相続財産として扱われるものも含まれており、勝手に処分したり持ち帰ったりするとトラブルの原因になることがあります。
特に貴重品や重要書類は、相続手続きに必要になる可能性があるため、すぐに相続人へ報告するようにしましょう。
また、相続人以外の方は判断が必要なことに関与せず、あくまで整理作業の補助に徹すると安心です。
みんなで協力して進める場合でも、お互いの役割分担をはっきりさせることで、スムーズに作業を進めることができます。
相続放棄ができなくなるケースとは?
相続放棄を考えている場合、遺品整理を始める前に注意が必要です。
遺品を処分してしまうと、「単純承認」という行為に当たる可能性があり、相続放棄ができなくなるケースがあります。
「単純承認」とは、相続人が遺産の一部を処分したり使ったりすることで、相続を受け入れたとみなされるものです。
プラスの財産だけでなく借金などのマイナスの財産も引き継ぐことになってしまいます。
ただし、写真や手紙といった資産価値のない物品については処分しても問題ない場合があります。
それでも判断が難しいときは、遺品に手を付けずに、まず家庭裁判所で相続放棄の手続きを済ませてから、遺品整理を始めるのが安心です。
相続した実家の片付けを早めに始めたい理由
相続した実家の片付けは、財産を把握したり大切な書類を見つけたりと、手続きをスムーズに進めるための大事なステップです。
時間が経つと整理が難しくなることもあるため、早めに始めるのがおすすめです。
相続財産をしっかり把握してトラブルを防ぐ
実家を片付けることで、相続する財産の全体像をつかむことができます。
現金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金や保証債務といったマイナスの財産も確認しておくことが大切です。
財産の内容が曖昧なままだと、遺産分割の話し合いがスムーズに進まなかったり、相続税の申告が正確にできなくなったりする可能性があります。
また、相続放棄や限定承認を検討する場合にも、事前に財産を把握しておくことが必要です。
大事な書類を見つけて手続きをスムーズに
片付けを進める中で、相続手続きに必要な書類が見つかることがあります。遺言書や土地や建物の権利証、預貯金の通帳などが一例です。
書類が揃っていないと、手続きが複雑になったり、遺産分割の話し合いが進まなかったりすることがあります。
また、銀行との手続きでは口座や契約内容の情報が求められるため、早めに探しておくと安心です。
片付けを後回しにして起こるリスクとは
片付けを後回しにすると、財産や必要な書類が見つけにくくなってしまうことがあります。
時間が経つと、物がさらに増えて整理が大変になったり、相続税の申告や相続放棄などの手続きに間に合わなくなったりするリスクもあります。
また、遺産分割を巡って相続人同士の意見が食い違い、関係がぎくしゃくすることもあります。
片付けを早めに進めることで、トラブルを防ぎながら、精神的な負担も軽くすることができます。家族で協力しながら少しずつ始めてみましょう。
実家の片付けを放置するとどうなる?
実家の片付けをそのままにしておくと、空き家の管理や不動産の価値低下、ご近所トラブル、遺品に関する家族間の意見の対立など、さまざまな問題が生じることがあります。
必要な書類や財産を見つけにくくなり、相続手続きや管理の負担が大きくなることも懸念点です。
空き家問題で固定資産税が跳ね上がることも
空き家を放置しておくと、固定資産税が大幅に増える可能性があります。
適切に管理されている住宅には税負担を軽減する措置が適用されることが一般的です。
しかし、管理が不十分な空き家が特定空き家に指定されると、優遇措置が解除されてしまう場合があります。
その結果、税負担が増え、維持することが難しくなるケースも少なくありません。
空き家の管理を怠ると、税負担が増えてしまう可能性があるため、早めに片付けや手続きを行うことが重要です。
不動産の価値が下がる前に動くべき理由
空き家を放置すると、不動産の価値が下がる恐れがあります。
建物が老朽化すると修繕費がかかるうえ、売却価格にも影響します。特に傷みが目立つ物件は買い手が見つかりにくくなることもあります。
また、地域の変化や近隣の開発によって、土地の価値が変わる場合もあります。
不動産の価値が下がってしまう状況を避けるためには、早めに片付けや遺品整理を行い、不動産の売却や活用の準備を進めることが大切です。
ご近所トラブルや衛生問題が心配になる場合
長期間放置された空き家は、周囲に迷惑をかけてしまうことがあります。
雑草が伸びて景観を損ねたり、建物が老朽化して倒壊の危険が出てきたりすると、ご近所との関係が悪化する原因になります。
また、不法投棄や動物の住みつきによって衛生問題が発生することもあります。
ご近所トラブルや衛生問題を防ぐためにも、定期的に実家の状況を確認し、必要に応じて手入れを行うことが大切です。
遺品が原因で相続人同士の揉め事が起こることも
遺品を放置しておくと、相続人同士で意見が対立し、揉め事に発展してしまうケースは珍しくありません。
財産価値がある物だけでなく、家族にとって思い入れのある品物の扱いを巡って争いになる場合もあります。
また、重要な書類や貴重品が見つからないと相続手続きが進まず、余計に負担が増えることもあります。
時間が経つほど遺品整理が大変になるため、早めに家族全員で話し合いながら片付けを進めていきましょう。
遺品整理にて感じやすい不安と対処法
遺品整理を始めるときは、忙しさや気持ちの整理、費用のことなどで不安を感じることが多いものです。
そんなときは、計画を立てたり、家族と相談したり、専門業者の力を借りることで、少しずつ不安を解消できます。
忙しくても片付けを進めるためのコツ
忙しい毎日でも遺品整理を少しずつ進めるには、無理のない計画を立てることが大切です。
例えば、作業を1〜2時間程度の短い時間に区切ると、負担が軽くなります。また、最初に明らかに不要なものから片付け始めると効率よく進められます。
一人で抱え込むのではなく、家族や友人と一緒に作業することで、負担が軽減されるだけでなく、スムーズに進めやすくなります。
さらに、プロの遺品整理業者に一部をお願いすることで、時間や手間を減らすのもおすすめです。
感情的に辛いときの遺品整理の進め方
遺品整理が感情的に辛いときは、無理せず自分のペースで進めることが大切です。
心が落ち着くまで時間を置いても良いですし、特に大切な品物はすぐに手放さず、写真やメモに残しておくと安心です。
一人で進めるのが難しい場合は、家族や友人に手伝ってもらいながら、思い出を共有しつつ進めると気持ちが楽になります。
プロの遺品整理業者に相談してみることで、精神的な負担を和らげながら、作業を進めることも可能です。
遺品整理の費用の負担を軽くするアイデア
遺品整理の費用を少しでも軽くするには、工夫が必要です。
まず、自分たちでできる範囲の片付けを進め、専門業者に依頼する部分を最小限に抑えると費用が節約できます。
また、リサイクルや寄付ができるものを見つけて活用したり、買取業者に査定をお願いすることで、思いがけない収入が得られることもあります。
複数の業者から見積もりを取り、料金やサービスを比較するのも重要です。自治体の粗大ゴミ回収サービスを活用するのも費用を抑える方法のひとつです。
家族間でトラブルを防ぐための準備
遺品整理で家族間のトラブルを防ぐためには、事前の話し合いが欠かせません。
残す品物や処分する品物について、全員で意見を交換し、納得できるルールを決めておくと安心です。
特に思い出深い品物や高価なものは、形見分けの際に公平さを意識すると良いでしょう。進捗を共有するためにリストや写真を残しておくと誤解が防げます。
必要に応じて専門家や第三者のアドバイスを受けることで、スムーズに進めることができます。
まとめ
遺品整理や実家の片付けは、初めて取り組む方が多く、感情的な負担や手続きの複雑さに戸惑うことも少なくありません。
特に相続が絡む場合、財産の確認や必要な書類の整理、家族同士の話し合いなど、慎重に進めることが大切です。
計画を立てて、家族と相談しながら少しずつ進めることで、負担を軽くすることができます。
また、遺品整理業者といったプロの力を借りることで、安心して作業を進められるでしょう。
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